映画版の「ガリレオシリーズ」は2008年「容疑者Xの献身」、2013年「真夏の方程式」、2022年「沈黙のパレード」からなる原作 東野圭吾、監督 西谷弘による映画シリーズである。
私はテレビドラマ版の「ガリレオ」も好きだったが「容疑者Xの献身」が非常に面白かったので、今となってはシリーズのファンである。今回は映画版「ガリレオシリーズ」の主要キャストとスタッフをまとめてみた。
その上で映画版とテレビ版の差に見る「ガリレオシリーズ」の面白さについてもまとめている。
さて、映画版の「ガリレオシリーズ」はどんな人々で彩られていただろうか。
映画版「ガリレオシリーズ」のキャスト&スタッフ一覧
第一作「容疑者Xの献身」のキャスト&スタッフ
| 監督 | 西谷弘 |
|---|---|
| 脚本 | 福田靖 |
| 主題歌 | KOH+「最愛」 |
| 湯川学(ゆかわまなぶ) | 福山雅治 |
| 内海薫(うつみかおる) | 柴咲コウ |
| 草薙俊平(くさなぎしゅんぺい) | 北村一輝 |
| 栗林宏美(くりばやしひろみ) | 渡辺いっけい |
| 弓削志郎(ゆげしろう) | 品川祐 |
| 城ノ内桜子(じょうのうちさくらこ) | 真矢みき |
| 工藤邦明(くどうくにあき) | ダンカン |
| 冨樫慎二(とがししんじ) | 長塚圭史 |
| 花岡三里(はなおかみさと) | 金澤美穂 |
| 村瀬健介(むらせけんすけ) | 林剛史 |
| 小淵沢隆史(こぶちざわたかし) | 福井博章 |
| 森瑛太(もりえいた) | 伊藤隆大 |
| 渡辺美雪(わたなべみゆき) | 高山都 |
| 谷口紗江子(たにぐちさえこ) | 葵 |
| 平原瑤子(ひらはらようこ) | 小松彩夏 |
| 「扇屋」の女将 | 福井裕子 |
| ホームレス | 鈴木卓爾 |
| 草野球の監督 | リリー・フランキー(友情出演) |
| 八木亜希子(やぎあきこ) | 八木亜希子 |
| 有薗文雄(ありぞのふみお) | 石坂浩二(特別出演) |
| 葛城修二郎(かつらぎしゅうじろう) | 益岡徹 |
| 柿本純一(かきもとじゅんいち) | 林泰文 |
| 花岡靖子(はなおかやすこ) | 松雪泰子 |
| 石神哲哉(いしがみてつや) | 堤真一 |
第二作「真夏の方程式」のキャスト&スタッフ
| 監督 | 西谷弘 |
|---|---|
| 脚本 | 福田靖 |
| 主題歌 | 福山雅治「vs.2013 〜知覚と快楽の螺旋〜」 |
| 湯川学(ゆかわまなぶ) | 福山雅治 |
| 岸谷美砂(きしたにみさ) | 吉高由里子 |
| 草薙俊平(くさなぎしゅんぺい) | 北村一輝 |
| 川畑成実(かわはたなるみ) | 杏(幼少期:豊島花、15年前:青木珠菜) |
| 川畑重治(かわはたしげはる) | 前田吟 |
| 川畑節子(かわはたせつこ) | 風吹ジュン |
| 仙波英俊(せんばひでとし) | 白竜 |
| 塚原正次(つかはらせいじ) | 塩見三省 |
| 柄崎恭平(つかさききょうへい) | 山崎光 |
| 三宅伸子(みやけのぶこ) | 西田尚美 |
| 柄崎敬一(つかさきけいいち) | 田中哲司 |
| 多々良管理官(たたらかんりかん) | 永島敏行 |
| 塚原早苗(つかはらさなえ) | 根岸季衣 |
| 中川雅人(なかがわまさと) | 神保悟志 |
| 鵜飼継男(うかいつぐお) | 細田俊樹 |
| 米山先生 | 筒井真理子 |
第三作「沈黙のパレード」のキャスト&スタッフ
| 監督 | 西谷弘 |
|---|---|
| 脚本 | 福田靖 |
| 主題歌 | KOH+「ヒトツボシ」 |
| 湯川学(ゆかわまなぶ) | 福山雅治 |
| 内海薫(うつみかおる) | 柴咲コウ |
| 草薙俊平(くさなぎしゅんぺい) | 北村一輝 |
| 並木裕太郎(なみきゆうたろう) | 飯尾和樹 |
| 並木真智子(なみきまちこ) | 戸田菜穂 |
| 戸島修作(とじましゅうさく) | 田口浩正 |
| 増村栄治(ますむらえいじ) | 酒向芳 |
| 高垣智也(たかがきともや) | 岡山天音 |
| 並木佐織(なみきさおり) | 川床明日香 |
| 本橋誠二(もとはしせいじ) | 清水伸 |
| 本橋由美子(もとはしゆみこ) | 山田キヌヲ |
| 並木夏美(なみきなつみ) | 出口夏希 |
| 蓮沼寛一(はすぬまかんいち) | 村上淳 |
| 宮沢麻耶(みやざわまや) | 吉田羊 |
| 新倉留美(にいくらるみ) | 檀れい |
| 新倉直紀(にいくらなおき) | 椎名桔平 |
テレビと映画の差別化の素晴らしさ
映像作品としての「ガリレオシリーズ」の素晴らしさの一つはテレビドラマ版と映画版で明確な演出の差があることだろう。
テレビドラマの特徴は
- 「実に面白い」という湯川の台詞
- 突然書き出す謎の数式(とその時のBGM)
- 犯罪トリックが「科学的」
ということになるだろうか。「実に面白い」という台詞と「謎の数式」によって湯川学のキャラ付をし、犯罪トリックが「科学的」であることによって湯川が事件にかかわる必然性が発生している。
何れにせよ、テレビドラマ版で大切にされているのは湯川学という人物の面白さである。
一方で、映画版の「ガリレオシリーズ」の特徴は
- 湯川以外の人々が強調され、
- 謎の数式を書き出さず、
- 犯罪トリックが「科学的」ではない
とまとめることもできるのではないだろうか。一番重要な側面は3つ目だろう。そのおかげもあって映画版の「ガリレオシリーズ」は人間ドラマの部分が強調されることになる。
そういう事もあって私は「容疑者Xの献身」がとても好きだったし、「真夏の方程式」を見終わった後のいたたまれない思いも受け入れることができた。
で、問題は「沈黙のパレード」である。
この作品もひどく人間ドラマではあたのだが、殺人に使われた手法が絶妙に「科学的」であり、それを検証する様はまさにテレビドラマ版の「ガリレオ」だった。つまり、個人的には少々がっかりしたことを告白せねばならない。
結局はどの原作を選ぶかという問題になると思うのだが、「沈黙のパレード」という映画を見る上でその手法は極めて邪魔だった。
それでも「沈黙のパレード」は面白かった。でも若干残念だった。この辺が私の正直なところである。
「テレビドラマ版」という括りで極めて異質だったのは「聖女の救済」だろう。あの作品の「トリック」は全く「科学的」なものではなかった。その本質は「情念」や「執念」と呼ぶべきものであり、本来は映画化すべきだったと思ってしまう。つまり、「聖女の救済」面白かったってことです。
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