「魔術師、帰らず」の予告
銀河英雄伝説第82話「魔術師、還らず」は、我々銀河英雄伝説ファンにとっては特別な回である。そのEDについて前回記事を書いた。
ただ、第82話に関しては単純な感想以上にどうしても言いたくなることがある。それは、第81話「回廊の戦い(後編)~大親征の終幕~」終了後の次回予告である。珍しく無音状態で始まり、血まみれのヤンの画像と共に屋良有作さんの美しい声で語りが始まる。
そのとき
ひとつのほしが
ぎんがのなかで
またたいてきえた
そのとき
ひとつのじだいが
おわりをつげた
次回、銀河英雄伝説第82話
「魔術師、還らず」
画像からして完全にヤン死んじゃってるわけですよ。しかもナレーションにエコーがかかっているのがなにやらファニーだ。
過去の事例
この手の予告編問題で有名なのが「あしたのジョー」第50話「闘いの終わり」である。
ジョーのライバル力石徹は過酷な減量の末にジョーとの死闘を繰り広げるが、勝利の後、命を落としてしまう。極めて有名な話ではあるが、これはアニメーションだと第51話「燃え尽きた命」にあたる。そしてその一つ前の第50話「闘いの終わり」終了後の次回予告において、丹下段平の声で
力石が…あの強烈なアッパーを放った力石が…
力石が死んだ!
なんだろう、視聴者のショックを和らげるための配慮なのだろうか。
いずれの予告編も沈痛な雰囲気が作られており、我々は一言一句聞き逃すまいと傾聴しているのだが、そこにあまりにも強烈なネタバレが来てしますので
なんかむずむずしちゃう
わけなんですよね。沈痛でいたい自分と、沈痛でいられない自分とがせめぎあい、結局は沈痛でいられなくなってしまう。
じゃあ自分ならあの予告編をどうするんだ、ということにもなるのだが、結局
俺も同じようにしちゃうな
と思う。銀河英雄伝説でいうなら「銀河英雄伝説第82話、『魔術師、還らず』」という響きはやはりかっこよいものでもあるので、どうしても言いたいよね。
まあ、なんといいましょうか、やっぱり色んな人が総力戦で一生懸命作ってくれたんだから、この程度のことでとやかく言わず、ありがたく、慎ましく、作品を視聴しましょう!
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あしたのジョー、本編のジョーは
あおい輝彦氏でしたがパイロット版の
ほうは、のちに銀英伝でヤンを演じる
富山敬氏だったのを思い出しました。
富山氏が本編でもジョーを担当してたら
ヤンの最期のシーンではジョーの燃え尽き
シーンがよりフラッシュバックしたかも
コメントありがとうございます。
YouTubeでパイロット版を確認できたので見てみましたが、ほんとに富山さんでしたし極めてあっていましたね。
何も意識せずに記事を書きましたが面白い因果ですね。